
松川貢は、望月への軽い接触や誘いがセクハラに当たると自覚し、不安を抱く。過去の女性との関係も思い返し、特権的立場からの接し方に疑問を持ち始める。そんな中、SNSで舞台俳優motocaの告発を目にする。彼女は写真家・金城叶に撮影を口実に接近され、心身の境界を侵される関係が続いた末、その写真が貢の小説表紙に使われていたことが発覚。SNS上では金城批判だけでなく、貢への声明要求や不買運動が広がる。
貢はかつて自らが関係を持った女性たちを思い返す。特に記者の此城サリーとの関係を「同意」と信じていたが、心の中で「都合のいい存在」と見なしていたことに気づき、自らを弱い小動物ではなく捕食者と認めざるを得なくなる。夢の中で自身の欲望や権力性を象徴する存在から「弱者のふりをするな」と責められ、目覚めた後もその感覚が残る。
motocaを庇う発言をしたい一方、自らの過去が掘り返される恐れから沈黙する。女性たちが今、反撃の機会をうかがっているかもしれないという恐怖を抱きつつ、発言できないままでいる。
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