
233話から240話までは、前半が木下遙と財前万千花の小学校時代の支配的な関係性の完成、後半が舞台を一転させ、現代の文壇で成功を極める作家・望月まもると、その取材に向かうライター此城サリーの日常へと移っていく。
南部第二小学校の名物行事・けんけん相撲大会で、絶対王者だった木下遙の前に、転校生・財前万千花が現れる。荒んだ外見と鋭い目つきで孤立していた万千花は、独特の戦法と異様な根性で強豪たちを次々と倒し、遙の最大のライバルとなる。流血しながらも決勝に進んだ姿は、優勝者以上に人々の記憶に刻まれた。二人はやがて頻繁に言葉を交わすようになり、勝敗を競える存在から、互いを理解する特別な関係へと変わっていく。
5年生で同じクラスになったことをきっかけに、遙と万千花の結束はさらに強まる。体の成長とともに闘志も衰えず、二人は大会の仕組みそのものを変えるため、女子対男子の勝ち抜き戦を提案し、署名と根回しによって全校投票まで持ち込む。結果は圧勝で、万千花は実力だけでなく策略でも学校を掌握する存在となる。6年生になると、万千花は「悪い警官」として恐れられ、遙は「良い警官」として調停役を担い、教師も手出しできない支配体制を築き上げた。学校は事実上、二人のものとなる。
物語はここから大きく転じ、現代。作家・望月まもるは世界的成功を収め、文学界の寵児となっている。彼女を取材するのは、ベテランライターの此城サリー。ボストン在住の望月へのZoom取材を前に、此城は自身のキャリアや、保育園に預けて働く母としての日常を静かに振り返る。編集者や編集長との何気ない会話から、価値観のずれや意外な共感がにじみ出る中、インタビュー開始を目前に控えた緊張と平常心が描かれ、物語は新たな局面への予感を残して幕を下ろす。
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